うちの子には食物アレルギーがあるのですが、外食やお呼ばれのときはなかなか大変です。
しかしアレルギーの先生から「物によっては治していける」とお墨付きをいただいたので、まず今回は「食物経口負荷試験」に挑戦しました。
病院にて日帰り入院で受診をしてきたので、その経緯や方法などご紹介します。
食物経口負荷試験が必要な理由
どうもよもとです!
うちの子の食物アレルギーは、メジャーな小麦・卵・乳製品ではなく、ピーナッツ・ナッツ全般というものなので「ものすごい大変!!」というわけでもありません。
しかしここフランスはナッツ大好き♪
いろいろなものにナッツ類が添加されているため、私は目を凝らして食品表示を見ないといけないんです(´;ω;`)
だってアナフィラキシー反応が怖いから。

お友達の家に呼ばれてもおやつは持参、学校の催し物でもケーキ類は食べられず、いつも寂しい思いをさせてます・・
どうして今回このような決断になったかというと、新しいアレルギーの先生に診ていただいた際、「治療をして、食べられるものを増やしていこう」という希望の言葉をいただいたことからです。
今までの先生はアレルゲンとなる食物を避ける「完全除去」での指導されていましたが、子供が大きくなってきて親の目が届かない部分も多くなってくると「もしも誤食してしまったら」という不安があり、何か対策法が欲しかったんですよね。
ではなぜ食物経口負荷試験が必要になるか?というと
- アレルゲンの特定になる
- 安全摂取可能量が分かる
- 偽陽性の場合がある
実際に食べて反応を見るわけですから、正確な結果が出るわけです。
実は食物アレルギーの場合、皮膚テスト・血液検査での診断だけでは確定診断となりえないこともあります。
それは食品に自分のIgE抗体は反応していても(血液検査・皮膚検査で陽性)、実際に食べて食物アレルギーの症状が出ない(実は食物アレルギーではない)ということもあるからです。
逆にIgE抗体が反応せず陰性であっても、食べてアレルギー症状が出るという稀な例も。
そういうことでその後の治療を進めていくにあたっても食物経口負荷試験の結果が非常に大切になってきます。
もちろんデメリットもあります。
それは「アレルギー症状を伴うこと」
実際に食品を食べるのですから当然ですよね。
また最大の危険は「アナフィラキシーのような重篤な症状を伴う」ことです。
そのため必ずアレルギー治療には、食物経口負荷試験も含め専門医の監視のもとで行います。
フランスで食物経口負荷試験を受けるまで
フランスの医療制度は合理的な分業制。
住んでいる方なら分かると思いますが、予約を取るのも大変ですよね。
今回もいつも通りあちこちに電話です。
(っても旦那さんがね^^;)
簡単にまとめてみました。
↓
血液検査ラボ(血液検査のため)
↓
アレルギー科の先生に連絡、紹介状をもらう(血液検査の結果次第)
↓
紹介状から試験をしてくれる病院に予約
↓
必要書類が送られてくる(同意書や注意事項、必要な物などの説明)
↓
アレルギー食品と麻酔パッチを自己購入
↓
負荷試験当日
このような感じでした。
ちなみに食物経口負荷試験は「Test de provocation allergénique」です。
このとき用意したアーモンドとヘーゼルナッツですが、病院からの注意で「travaille dans un atelier pouvant contenir fruits à coques」とあります。
コンタミネされていないものを用意してください、ということなんですが見つけるのに苦労しました~。
やっとのことで見つけたのがこちらのメーカー。
どこのスーパーにもなく、最終的にBioショップでの取り寄せになりました。
ここのアーモンド、ヘーゼルナッツともにコンタミネの記載がなく問題なく使用できました。
そしてもう一つ麻酔パッチを薬局で購入します。
このようなもので、試験日予約時間の1時間前に肘の内側に貼ります。
そして、負荷試験を受ける1週間前から抗ヒスタミン薬を使用しないこと、病院から30分以上かかる地域に住んでいる場合は近くのホテルを予約するように注意されました。

そんなこんなであっという間に試験日です!
負荷試験当日
さて当日は予約の1時間前にパッチを貼り、普通に朝食も摂りました。
朝8:00の予約だったのでバタバタと準備し、いざ出陣!
直接、小児科の日帰り入院の病棟に向かいます。
そこで看護師さんにお話しすると病室に案内されました。
しばらく待っているとまず身長と体重測定のために別室へ、戻ってきて待つこと数分、担当の先生との問診をします。
さらに別棟に移り呼吸機能検査をします。
戻ってきたら今度はプリックテストと採血です。
笑っちゃうほどピーナッツは反応しています。
パッチを外し、留置針を入れます。
採血を試験後もするのと、もしもアレルギー反応が出た場合のためです。
特に異常も体調不良もないので、さっそく1日目のアーモンドに挑戦です!
到着時にアーモンドは渡してあり、病院側で必要量を粉砕し残りは返してくれました。
粉状にしたアーモンドはりんごのピュレに混ぜ込まれてきます。
よーく見るとアーモンドの粒々や皮が見えますよね。
どのくらいの量が入っているかは教えてくれませんでした。
全て終わったら先生から教えてもらえるそうです。
食べる前に血圧を測り、ピークフロー(最大呼気流量)を確認します。
ピークフローは、力いっぱい息を吐き出したときの息の強さ(速さ)の最大値です。
アレルギー症状が出始めていないか確認をするためにも必ず毎食前に測定します。
そして30分毎にピュレ+アーモンド(段々と量は増えていく)を食べていきます。
食べた回数は合計6回、前半は写真の小皿で4口ぐらいで食べられますが、最後の2回は小さなコップ半分近く入っていましたが、かなりのアーモンド量でしたよ。

本人はかなり苦痛だったようです(´-ω-`;)
まさかのアレルギー反応がなく1日目が終了、朝8:00から夕方5:30までかかりました。
翌日はヘーゼルナッツで同様のテストを行いましたが、2日目は着いてすぐに負荷試験を実施できたので終了時間も早かったです。
なんと食物経口負荷試験2日間ともアレルギー反応なく終了!
血液検査でもプリックテストでもIgE抗体反応が出ていましたが、食物アレルギーでは無かったようなんです。
まだ詳しい検査結果が通知されていないのではっきりとは言えませんが、先生ともお話したところ少しずつアーモンド・ヘーゼルナッツを食べて大丈夫という嬉しい結果になりました♪
まとめ
アレルギー持ちの子にとっては、アレルギー耐性が自然に出来て食べても苦しい思いをしないで済むのが1番なのですが・・・
なかなかそれも難しいですよね。
重症なアレルギーを持つ子にとっては、この負荷試験もとてもツライと思います。
今回はたまたまアレルギー反応のない2つの食品だったのですが、ナッツ類といっても幅広く別の食品を行った場合は何かしろのアレルギー反応を起こすと思います。
今後はピーナッツも行う予定をしているのでその際は十分な注意と、本人の頑張りも必要になってくるでしょうね。
メリット・デメリットをよく理解した上でアレルギー改善をしていけるといいですよね☆
追記:ピーナッツの経口負荷試験を受けてきました
この検査より2年後に、ピーナッツの食物経口負荷試験を受けてきました!
もしかしていけんじゃね?
なんて、考えの浅い自分が恥ずかしい(>_<)
0.1gのピーナッツでノックダウン。
最初のテストで、すぐに気分が悪くなりテストは中止となりました。
まだまだピーナッツ克服とはいきませんが、アナフィラキシー症状が出なかったことが分かっただけでめっけもんということで。
コメント